【初心者必見】ウォーレン・バフェット流の財務諸表読み解き術

投資

ウォーレン・バフェット流の財務諸表読み解き術

みなさんウォーレン・バフェットという人をご存じでしょうか?

ウォーレン・バフェットといえば、世界的に知られる投資家であり、「投資の神様」と称される存在です。彼は数十年にわたって卓越した投資成績を収めてきましたが、その成功の大きな要因は、企業の財務状況を深く理解し、長期的に価値を生み出す企業にのみ投資することです。バフェットが注目するのは、短期的な利益ではなく、永続的に成長し続ける企業、すなわち「永続的競争優位性」を持つ企業です。

このシリーズでは、「投資の神様」ウォーレン・バフェットの投資手法を活かし、現代の個別株分析に落とし込み、次の「永久保有銘柄」を見つける方法を解説します。

よろしくね!

永久保有銘柄の定義

  • 他の企業にはない強みを持っていること。

   その企業だけが持つ製品やサービスが市場で強力なポジションを確立しているかどうか。

  • その強みが長期的に継続すると期待できること

   一時的な流行や短期的な需要ではなく、時間が経っても消費者に支持され続ける製品やサービスを持っているか。

永久保有銘柄を見つけたら?

その企業の株を買って長期間保有すれば、その会社の強みによって多くの利益を生み出し、企業価値(時価総額)や株価が長期的に上昇していく可能性が高まります。

バフェットが注目するスーパースター企業

キーワードは「永続的競争優位性」です。以下のような特徴を持つ企業がこれに該当します。

  • 唯一無二の商品やサービスを提供している
  • 人々から常に需要がある製品やサービスを安定的に安く仕入れて安く提供している

財務諸表の見方

損益計算書のチェックポイント

純利益の一貫した成長

  • 企業の純利益が複数年度にわたって右肩上がりかどうかを確認します。毎年成長している必要はなく、長期的に上昇トレンドにあるかが大切です。

純利益率

  • 純利益率(純利益 ÷ 売上高)が長期的に20%以上なら、その企業は「永続的競争優位性」を持っている可能性があります。逆に10%未満なら競争が厳しい状況にあるかもしれません。

粗利益率の重要性

  • 粗利益率は、その企業がどれだけ収益性の高いビジネスをしているかを示す指標です。粗利益率が高い企業は、独自の商品やサービスを長期間にわたり高値で提供できていることを示します。例えば、コカ・コーラは定価でも多くの人が迷わず購入する商品を持っています。このような企業は「永続的競争優位性」を持つ可能性が高いのです。粗利益率は40%を超えていると何らかの強みがある可能性が高く、逆に粗利益率が20%以下の企業は厳しい状況と読み取れます。

貸借対照表のチェックポイント

現金及び現金同等物の確認

  • 企業が保有する現金や短期資産(銀行預金、財務省証券など)がどれだけあるかを確認しましょう。バフェットが重視するのは、本業で運転資金を超える現金を生み出せるかどうかです。

 Q 企業が本業でお金を生み出しているか確かめる方法
 A 過去7年間の貸借対照表をみればわかります。
   → 観点1:大量の借入金があるかどうか(③にくわしくあります)
         →あったら優良ビジネスではない可能性が高い
     観点2;大量の現金を保有しながら借入金が少量orゼロ
         かつ株式発行や資産売却をしていない
         かつ長期的に収益の一貫性が確認できる
         →永続的競争優位性を持っている可能性が高い

棚卸資産の動向に注意

  • 急激な棚卸資産の増減がある企業は要注意です。これは、新商品がすぐに陳腐化するリスクがあることを示しているかもしれません。一方で、強い商品を持つ企業は、棚卸資産と純利益が一貫して増加する傾向があります。

  棚卸資産とは 
   企業が将来的に販売する目的で倉庫に保管されている商品を指します。
   例えばコカ・コーラ社だったらコカ・コーラやいろはすなんかがそれになります。

長期借入金が少ない企業は強い

  • 永続的競争優位性を持つ企業は、長期借入金がほとんどないか、あっても少額です。特に、純利益の3〜4年分で返済できる借入金しかない場合、その企業は財務的に健全と言えます。直近10年分の貸借対照表をチェックし、それが維持されているか確認しましょう。

自己株式の保有

  • 企業が自社株を買い戻し、自己株式として保有している場合、それは豊富なキャッシュを持っている証拠です。これは「永続的競争優位性」を持っている企業の特徴の一つです。

自己株式調整済み負債比率(=(負債ー自己株式)÷純資産)

  • この比率が0.80以下の企業は財務的に健全であり、永続的競争優位性を持っている可能性が高いです。企業が事業活動の資金を負債で調達しているか、株主からの出資金(内部留保含む)で調達しているかがわかるからです。

 【自己株式調整済み負債比率が0.80以下の企業例】
  ・コカ・コーラ :0.51
  ・P&G     :0.71
  ・リグリー   :0.68

利益剰余金の増加

  • 永続的競争優位性を持つ企業は、利益剰余金(内部留保)が着実に増加していきます。ただし、企業買収による利益剰余金の増加には注意が必要です。

株主資本利益率(ROE)の高さ

  • 経営者が株主の資金をどれだけ効率的に使っているかを測る指標です。ROEが高い企業は検討に値します。逆に低い企業は検討の価値はありません。

  【永続的競争優位性を持つ企業の株主資本利益率】
   ・コカ・コーラ :30%
   ・ペプシ    :34%
   ・リグリー   :24%


まとめ

ウォーレン・バフェットの財務諸表の見方を活用すれば、永続的競争優位性を持つ企業を見つけることができます。これらの企業は長期的に安定した成長が期待できるため、次の「永久保有銘柄」として検討する価値があります。

タイトルとURLをコピーしました